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今はもう届けられないもの 

2009, 01. 15 (Thu) 21:27

暗いよ。
足腰が弱く出歩けないので、ずっとタバコを配達しているおばさんがいる。
配達ついでにやらなくていい事まで色々頼まれて、しかもそれが自分に都合の悪い時間だったりして、いやだな~と思う事もかなりあった。昔から知ってる人だからと甘え、その不満から失礼な事もしてしまっていた。


そのおばさんが、一昨日の朝亡くなった。
私はその時間何もしらず、仕事準備をしてた。


大体2週間に一度位のペースであっていたけど、最後に会ったのは去年の半ばすぎ。
年末は私も忙しく、注文の電話もこなかったので、しばらく配達の事は忘れていた。
先週末に電話したが、同居してるおじさんが出て、「病院に行く所だ」と。
前から病院にかかっているような話をしてたので、今日がその日なのだろうとアッサリ電話を切った。
多分もうその時から体調は悪かったのだろう。

昨日のお通夜と、今日の葬式、どちらも参加してきたが、おばさんが親戚だったのを始めて知った。
祖母の友人なのだとばかり思っていた。そんな事すら知らなかった。
12月頃から、玄関でタバコ渡して終わりだったのが、家の中に招かれる事が増えていた。
何故かいつも友人との約束の時間前に配達頼まれる事が多かったので、丁重にお断りする事が多かったけど、何回か入らせてもらった。
配達ついでに買ってきた漬け物を食べた事ないと言うと、味見させてもらった事もあった。
兄弟の誕生日が近いと、それを覚えていてくれて、500円をくれた。
でも、おばさん自身の話は聞いた事がなかった。

それにしても、おじさんと一緒に暮らしているとはいえ、結構なお年なのにタバコ随分と吸うものだなと思っていたら、「タバコはもうしばらく吸えなくて、家に沢山あったよ」と聞かされた。
それを聞いた時、猛烈に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
タバコは「理由」だったのかもしれない。

若い(といっても、その頃から私にとっては「おばあちゃん」だったが)時は生命保険の勧誘でガンガン外を歩いていたとは思えない位、最近はやせ細っていた。足なんか麺棒のようだった。
そんな彼女は、棺の中でもっともっと小さく細く見えた。


もうでかける直前にタバコを頼まれる事はない。
もう会計別にしてもらって、みそ漬けやチョコクロワッサンを買う事はない。
もうあのしわがれた声で私の名前を呼ぶことはない。


入院した時、普段の不満から一度もお見舞い行かなくてごめんなさい。
可愛がってくれたのに、邪険にしてしまってごめんなさい。
おばさんの事知ろうとしないでごめんなさい。
そして今までありがとう。



ご冥福を心からお祈りしています。
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